2018年(平成30年度)の活動のご報告
1.活動の成果
◆ 学習支援活動
弱視成人女性(昨年度から引き続き支援)と小学3年生児童と特別支援学校高等部の生徒に対して実施してきました。
成人女性にはパソコンの入力練習や電卓を使った計算、拡大文字本の読書や見やすい色の枠のノートを使った書写などの学習に取り組みました。また買い物を通してお金の使い方の学習もしました。
昨年度末から始めた小3児童の支援は、目標としていた「点字の読みに慣れること」を達成することができました。
特別支援学校高等部の生徒の支援は、1月からスタートしました。
学習支援では、半年ごとに支援の成果や課題を「ロービジョンサポートノート」にまとめて保護者にお伝えするようにしました。
◆ 視覚障がい理解促進活動
5月には、打ち合わせやセミナー等の会場として活用させて頂いている兵庫県立神戸生活創造センターとの共催で「視覚障がい児者のための学習補助具や日常生活用具などを通して、理解を深める展示会」を6日間に渡って行いました。
7月には、昨年度好評だった視覚障がい児の子育てに関する講演会を今年度も実施しました。
今回は、大阪教育大学特別支援教育学講座教授山本利和氏を講師にお招きして「視覚障がい児の子育てのポイント」というテーマで講演会をもちました。
会では子どもにかける言葉や実際に手で触ることなどを通して、視覚障がい児の概念形成を育てていくことの大切さを教えて頂くことができました。神戸市外からのご家族の参加もあり、有意義な会になりました。
2月には生活創造センター主催の「生活創造フェスタ」に参加をして視覚障がい疑似体験会「見えない見えにくいを知ろう体験会」のブースを出しました。
「見えない見えにくいを知ろう体験会」は弱視シュミレーションレンズやアイマスクなどを使って、白内障や視野狭窄、全盲などの見え方を疑似体験して、見えないことや見えにくさを感じてもらうものです。多くの親子連れが訪れてくださり、意義のある体験会になりました。
3月中旬にはNPO法人神戸アイライト協会さんが毎年されている「ロービジョンサポートフェア」に参加をしました。
3月末には広島大学大学院教育学研究科特別支援教育学講座准教授氏間和仁氏を講師にお招きして「弱視の子ども達のためのiPad活用法入門」講座を実施しました。
子ども達はiPadのいろいろな機能を体験して、自分にとって見えやすい環境を見つけようと取り組んでいました。
来年度も講座を続けてほしいという声がありました。
以上のような講演会や疑似体験会などを通して、少しでも視覚障がいへの理解促進のため、アイフレンドとして今後も引き続きさまざまな催しを開催していきたいと思います。
またイベント活動の様子はホームページに掲載して、情報発信に努めています。
◆ もやい糸の会(意見交換会)
昨年度から、ご家庭のつながり「糸」の広がりを願い、意見交換会に「もやい糸の会」という名前を付けました。
12月に「もやい糸の会」を実施しました。
「見え方と共に歩んできたMyStory」というテーマで、NPO法人神戸アイライト協会のスタッフとして活躍している熊澤明氏のお話を聞く機会を持つことができました。
見えにくくなっても、好きなことを大事にしている熊澤氏のお話に勇気づけられたという感想を頂きました。
また、保護者の方からの提案で、点字を使ったメッセージカードを作成して販売する予定です。
2.特定非営利活動に係る事業
(1)視覚障がいのある子ども達(乳幼児~18歳)とその家族への視覚支援事業
支援の内訳は次のようになりました。
・弱視の成人女性に見え方に配慮しながらの学習支援…38回
・弱視の小学3年生に点字学習の支援 …16回
・支援学校高等部の生徒の学習支援…3回
学習支援の場合は半年経過した時点で保護者と話し合いを持って、支援内容の振り返りを実施しました。
(2)視覚障がいのある子ども達を取り巻く人達への研修事業
子育てについての講演会・iPadの研修 |
7月21日 講演会「視覚障がい児の子育てのポイント」 3月30日 講演会「弱視の子ども達のためのiPad活用法入門」 |
見えない見えにくいを知ろう体験会 |
2月3日 神戸生活創造センター「生活創造フェスタ」 |
視覚障害理解促進のための活動 |
5月15日~20日 視覚障がい児(者)のための学習補助具や日常生活用品の展示会 12月23日 もやい糸の会「見え方と共に歩んできたMyStory」 3月23日 神戸アイライト協会「ロービジョンサポートフェア」参加 |